ウェンディ・レーベルの最新作は、1972年2月25日のニュージーランドはオークランド公演になります。オークランドNZといえば近年になってようやく音源が発掘され、その音質の良さに驚いたものですが、内容的にはコンサートの3分の2程度の収録で不満が残るものでした。本作は、旧来からの音の良いソースをメインに、今回初登場となる、おそらく同じ人物が録音していたのではないかと思われる別ソースにて補完、このコンサートを初めて完全収録したタイトルになります。 今回初登場となるのは、従来のソースでは欠落していたコンサート前のイントロから「移民の歌」の大部分、「祭典の日」、「カリフォルニア」、「幻惑されて」の後半、「強き二人の愛」「モビーディック」「ロックンロール」と、実にほぼ7曲分にも及びます。成熟しつくして、わずかな音質差や長短にこだわらざるを得ないツェッペリンの世界にあって、これだけ大幅な内容的アップグレードは、まさに驚きといえるでしょう。しかも音質はメインほどではないにせよ、音像が近く、ギターの音などもまるでモニターを拾っているかのような高音質。この豪州ツアーはどれも中途半端な収録のものが多く、何らかの曲が必ずといっていいほど欠落していましたが、ことオークランドNZ公演に関しては、ようやく完全収録かつ音質的にも決定盤が出たという感じではないでしょうか。 北半球とは逆の季節のため、温暖な2月のニュージーランドで、穏やかな雰囲気で進行するコンサート。セットリストも同じ1972年とはいえ欧米や日本などと異なり、豪州独特のもの。驚くべきは「幻惑されて」において、「永遠の詩」のフレーズが登場することです。ギターソロが徐々に盛り上がっていき、いつの間にか「永遠の詩」のソロにつながるのです。現在の耳で聴くとこれがすぐにソレと気付くのですが、当然この時はリリース前であり、会場にいる誰もがアドリブと信じて疑わなかったことでしょう。即興で演奏しているようにみえて、実はそれがその後のレコーディングやソングライティングに繋がっているという好例ではないかと思います。 初登場曲が実にほぼ7曲分にも及ぶ発掘音源を加え完全収録。レアな豪州ツアーの中でも、コンサートの全貌が伺える唯一となるオークランドNZ公演の決定盤間違いなし!セットリストも豪州ツアーのみの特別セット。もちろん美しいピクチャー・ディスク仕様、永久保存のがっちりプレス盤。日本語帯付。 DISC ONE 01. Introduction 02. Immigrant Song 03. Heartbreaker 04. Black Dog 05. Since I've Been Loving You 06. Celebration Day 07. Stairway To Heaven 08. Going To California 09. That's The Way 10. Tangerine 11. Bron-Y-Aur Stomp DISC TWO 01. Dazed And Confused 02. What Is And What Should Never Be 03. Moby Dick 04. Rock And Roll 05. Whole Lotta Love 06. Communication Breakdown CC01