お取り寄せ商品。(ご注文をいただいてから、お取り寄せに3日から1週間お時間をいただきます。) 大ヒット作「ハーヴェスト」リリース後に大々的に1973年初頭に行われたツアーからのライブ・アルバム『Time Fades Away』は、不思議なことに現在もCD化されていないタイトルのひとつ。本作は、もちろんアナログ復刻ではなく、当初CD化を予定してリマスターされながらお蔵入りとなったマスターから収録したものです。よって針音がないのはもちろんのことですが、90年代にCD化されていたなら、このような音になったであろう、リマスター・バージョンとなっています。 ヒット・アルバムを引っ提げてのツアーと言えば聞こえはいいが、実際には三ヶ月に及ぶハード・スケジュールなツアーにおいて、バンド・メンバーの交代、大会場での混乱など、トラブル続きだったツアーであり、ツアー中に披露されていた新曲だけをまとめた内容は、通常のライブ・アルバムのイメージを覆すもの。ツアーのステージを再現する内容とはおおよそかけ離れていたことから、リリース当時は不評を買ってしまったアルバムでもあります。 しかし実際には困難の中で続行されたツアーにおける、ハードな演奏の数々を収めた名盤として現在では評価が定着しています。このツアーだけでニールが使用していたフライングVのギター・サウンドがうなりを上げる、この時だけの独特なハードさが魅力で、あの牧歌的な「ハーヴェスト」とほとんど同じメンバーによる演奏とは思えないほに豹変しているのです。 そのあまりにハードなスケジュールから、喉を痛めながらも歌い続けたニールの枯れた独特の歌声も、かえってそのハードなサウンドにマッチしているのが不思議。アルバム・タイトル曲、Last Danceなどのハードな演奏はクレイジー・ホースとも異なる激しい演奏が素晴らしい! 波乱含みで進んだツアーではありましたが、バンド・メンバーの交代後、ニールに頼まれてデヴィッド・クロスビーとグレアム・ナッシュが加わったことでツアー後半には混乱が収束、ショウも毎晩好調でした。このライブ・アルバムにはそのツアー後半からのテイクでまとめられており、「Yonder Stands The Sinner」や「Last Dance」ではクロスビーやナッシュもコーラスで大活躍。 アルバムに収録された「Love In Mind」はてっきり同じツアーからの演奏かと思いきや、何と1971年のソロ・ツアーからの演奏だったという(笑)。それどころか「ハーヴェスト」の「The Needle And The Damage Done」と同じ日の演奏。つまり、73年ツアーのライブ・アルバムに違う年代のライブ音源を混ぜてしまうニールの理不尽さが炸裂。もっとも、ジャケットには日時こそクレジットされなかったものの、収録場所は73年ツアーの時に含まれなかった「Royce Hall, UCLA」という会場名が記されていたので、マニアには知られていましたが。 未だにCD化が実現しない音源ですが、90年代半ばになってニールが未CD化のアルバムをまとめてリマスターした際、テスト・プレスのCDまで作られながらもこのアルバムはリリースされませんでした。ここではそのテスト・プレスCDを元にした最高音質で収録。現在CD化されている他のアルバムと何ら遜色のないレベルで聴けます。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。 01. Time Fades Away (The Myriad, Oklahoma City March 1, 1973) 02. Journey Through the Past (Public Hall, Cleveland February 11, 1973) 03. Yonder Stands the Sinner (Seattle Center Coliseum, Seattle March 17, 1973) 04. L.A. (The Myriad, Oklahoma City March 1, 1973) 05. Love in Mind (Royce Hall, UCLA January 30, 1971) 06. Don't Be Denied (The Coliseum, Phoenix March 28, 1973) 07. The Bridge (Memorial Auditorium, Sacramento April 1, 1973) 08. Last Dance (Sports Arena, San Diego March 29, 1973) CC01