Wendyレーベルの最新作は、1980年7月2日と3日、このツアーで唯一同一公演地連続公演となったマンハイム公演をサウンドボードで完全収録したタイトルになります。この前年に4公演のみウォームアップギグとフェスティバルへの出演がありましたが、ツアーとなると1977年のアメリカ以来。約3年のブランクを経てツアーが行なわれたのです。しかもドイツなど欧州をまわる、わずか14公演と、従来のツェッペリンにしては小規模なもので、英国は外されました。1980年当時は、一体どんな曲をどんなスタイルで演奏しているのか、まったく情報が入ってこない状況で、その全貌が明らかになったのは、ブートレグで聴けるようになってからといっても過言ではありません。長期ブランクを経てのツアーであること、そして次に北米ツアーを控えていたことにより、この短期欧州ツアーはそのウォームアップ的な意味合いがあったのではと想像されます。メディアの批評が厳しい英国をあえてツアー日程から外したのも、そのような理由があったのかもしれません。 ご存知の通り、1980年欧州ツアーはウィーンとミュンヘン以外の公演がサウンドボード音源が流出しており、本作マンハイム連続公演も、二日間ともサウンドボードで収録されています。マンハイム公演はツアー後半に位置し、やや疲れが見えるものの素晴らしい演奏を展開しています。セットリストは両日とも共通しており、「Rock And Roll」と「Communication Breakdown」がそれぞれ入れ替わっています。 本作の特長は、サウンドボード音源をメインに、高音質オーディエンスで欠落部分を補完し、それぞれの公演を過去最長で完全収録している点にあります。また元々のサウンドボードで音の出力レベルが上下していた箇所も、違和感がないように調整が施されています。そして本作の最大の特長は、何と言ってもその音質にあります。既発盤は音処理がなされている影響で、ヴォーカルが全面に出てギターと団子状になり、サウンドボードとはいえレンジの狭い、まるでラジオから流れているような音質のものしかありませんでした。しかし本作は、高低音にレンジが広がるような「美しい音」で収録されており、その違いは一聴してわかるほど。既発盤が密室で聴いているような音だったのに対し、本作は広い会場で音が天まで伸びていくような、深みと広がりのある音なのです。これは明らかにジェネレーションに起因するもので、このレベルの音でCD化は寡聞にして初めてではないかと思います。 ウェンディ・レーベルの最新作は、1980年7月2日と3日のマンハイム連続公演を、従来にない広がりと深みを持った高音質サウンドボードで収録。欠落部分は高音質オーディエンス録音で補完し、過去最長で完全収録しています。美しいピクチャー・ディスク仕様の永久保存がっちりプレス盤。日本語帯付。 Eisstadion Mannheim, Germany July 2, 1980 DISC ONE 01. Train Kept A Rollin 02. Nobody's Fault But Mine 03. Black Dog 04. In The Evening 05. The Rain Song 06. Hot Dog 07. All Of My Love 08. Trampled Underfoot 09. Since I've Been Loving You DISC TWO 01. Achilles Last Stand 02. White Summer - Black Mountain Side 03. Kashmir 04. Stairway To Heaven 05. Rock And Roll 06. Whole Lotta Love Eisstadion Mannheim, Germany July 3, 1980 DISC THREE 01. Train Kept A Rollin 02. Nobody's Fault But Mine 03. Black Dog 04. In The Evening 05. The Rain Song 06. Hot Dog 07. All Of My Love 08. Trampled Underfoot 09. Since I've Been Loving You DISC FOUR 01. Achilles Last Stand 02. White Summer - Black Mountain Side 03. Kashmir 04. Stairway To Heaven 05. Communication Breakdown 06. Whole Lotta Love CC01